今年も長い冬がやってきた。悴んだ指先を去年と同じようにポケットにほうり込んでため息をつくとオリオンの浮かぶ夜空に白い雲が流れた。心許ない間隔の街頭が照らす家路を急げば、辺りの家々から夕飯のいい香りが漂ってくる。こうも冷え込むと暖かい家の晩…
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