月を旅路の友として

大学生です。旅行記と、140字じゃ収まらないネタと、色々。

おすすめする参考書

浪人について色々書こうと思ってパソコンの画面とにらめっこしながら少しずつ書き進めてはいるんですが、自分が思ったよりこの一年間は長く色々な経験をしたらしく、割と量がかさみそうで、ずっとそればっかり書いているのも飽きそうなのでここで楽に書けそうな「おすすめの参考書」について、箸休め的に書かせてもらおうかな、と思います。「文系で東大を日本史世界史で受験する」人に役に立ちそうな情報になってしまいましたが、他の志望校や理系にも通用する部分はあるかと思います。すぐ書けてしまいそうだしこっちの方が早く公開した方がいいかなあ、と思うので先に公開しました。勿論三月中には浪人一年間についての記事も公開するつもりでいます(4以上12以下の自然数nに対してn月になったらごめんなさい)。あとは点数開示が返却され次第(四月中旬だったと思います)、東大の国語と日本史の僕の再現答案とそれへのツッコミ、本番どう解いたか、どこに点数が来たのか、等の所感と結果など、まるで何の役にも立たなそうな記事も書こうかと思いますのでご期待ください。それではおすすめする参考書についてです。

 

・英語

鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁】角川学芸出版

大受験生で知らない人はいない単語帳だと思います。もう既にお気に入りの単語帳がある場合は別として、「英語何から手を付けようか……とりあえず単語帳買わなきゃ……」状態の人にはおすすめできます。無理して2000円ちょい払って他の物から乗り変える必要はないと思いますけど、大体の英文に対してはこれをやっておけば対処できます。ともかく単語は大事です。4~6月は時間を掛けて一日二章、イメージのつかめない単語やあんまり知らない単語に対しては語源や関連する語、類義語を調べて書き込んで覚えてました。8月までこのじっくり覚える作業を繰り返したあたりから大分英語を読むのが楽になっていました。夏明けからは一日三章を一周、その次は一日四章、と毎回ペースを上げて行き帰りの電車の中で入試直前まで詰め込んでいました。赤シートを使うと訳語はそこそこ覚えられるけれども説明部分が黒字なので隠れずヒントとして見えてしまうという欠点に夏頃気が付き(遅い)、学生証を使ってページ右側の説明をすべて隠して用法とかも頭の中で思い出しつつ意味が取れるようにしておきました。

【ビジュアル英文解釈PARTⅠ/Ⅱ】伊藤和夫/駿台文庫

僕が生まれる二年前に亡くなった駿台の伊藤先生の英文読解の参考書です。PARTⅠとPARTⅡで合わせて二冊あります。そういうわけで勿論古い本ですが、大抵の本屋には普通に売っていますし、英語を適当に読み流してなんも理解してないけどなんか解いてる、みたいな英語が苦手な人には本当におすすめです。ていうか僕がそのタイプでした。冗談抜きにこの参考書を何周かしたおかげで偏差値が20は上がってると思います(元の偏差値については悲しくなるので触れないでください)。いくつかのルールと基本的な文の構造を理解させられ、それでほとんどの読解は上手く出来るようになったと思います。講義形式でⅠとⅡあわせて60ぐらいの英文を読んでいくことになりますが、果てしなく丁寧です。伊藤先生が僕がどこでつまづくのか20年前に分かってて書いているんじゃないか、みたいな展開にしばしばなりました。読む生徒のことを想像を絶するほど真剣に考えて作られた参考書は概して良書ですが、この本はその代表例です。現役のころに二度通読して満足していましたが、浪人になって夏までに二、三回読み直しています。幾分長いので一度では全部はつかみきれず、読む度に新たに発見できることがありました。折角買うのなら時間の許す限り何度でも読んでみることをおすすめします。ただ流石に秋以降はもっと実戦的なものを解いた方がいいかも。PARTⅠの冒頭は僕ですら舐めてるのかと思うぐらい簡単で、Ⅱから始めても良いみたいなことも言われていますが、個人的にはこの本を手に取る人なら誰でもⅠの最初から始めるべきだと思います。もう既に英語が良く出来ている人でも得る物はあるかと思いますが、そういう人にお勧めするかと言われると正直微妙です。もし気になったら本屋で見てみてください。ただ僕にとっては、一生手元に残す二冊です。

 

英文法と英作文とリスニングは本番の出来がボロッカスだったので自信を持ってオススメは出来ません。が、一応書いておきます。

英文法はスクランブルで基礎をやった(こういうタイプの文法書の違いはよく分からないが、どれも大して差はないと思うので学校で配られたものをやればいいと思う)あとに「全解説英文法語法問題1000/桐原書店」で詰めました。そこそこ網羅的なのでお勧めしますが、いかんせん最後まで苦手だったもので……。センターの文法(大問2)のCとかはむしろ鉄壁とかで得た知識の方が役に立ったかもしれません。

英作文は本当に不得意でしたので、二次試験では六割を目指し、学校で配られた「ドラゴンイングリッシュ基本英文100/竹岡広信/講談社」を全部解説まで覚え、自由英作文に対してはその中から使えそうな文を1個選び完全に写して(ただし時制とか仮定法とかには気を付ける)満点を貰える1文を埋め、そのテーマを軸に解答を広げていきました。今思い返すと最悪の戦術ですね。その際にも自分の語彙のストックを増やすために作った小さなノートから使えそうなものを動員しました。そのノートにはいろいろな英作文の問題の解答例から「簡単な語ばかりで使えそうだけど思いつかなそうな」3~10語程度のフレーズを書き込んで、直前に覚えました。和文英訳は何をポイントにしているのかを考えてドラゴンイングリッシュの解説文を思い出しつつ書き上げました。

リスニングは英文が読めるようになるのと同時に上達した気がします。センターリスニングはそれでいつの間にか夏ぐらいに9割が安定して取れるようになりました。勿論耳を慣らさないとどうにもならない部分があるのは事実なので、ウォークマンに赤本20年分を全部入れて本番何があっても驚かないよう1.25倍速にして音をこもらせる設定にして聞いていました。直前期は毎日最低30分は聞いていたと思います。

 

駿台のテキストや講習としては、通期のテキストはどれも役に立ちます。毎回先生に言われた通りに予習し復習していればちゃんと力はつくはずです。講習は僕がO島先生が好きだったのもあり語法と読解やセンターFA発音アクセントとかを取りましたが、役立ちました。お勧めです。

 

・数学(文系)

【数学YS】

ごめんなさい、これは駿台の通期テキストなので浪人生しか手に入らないのですが本当に良かったので……。基礎をつけるにもどうしよう、青チャート?一対一?みたいな感じがしていたのですが、この分量で大体の問題の土台が作れると思うとコスパは最高です。どうしてそういう解法になるのか、なんでこの問題がこの問題のあとに載っているのか、とかを考えながら夏が終わるまで延々全80問が完璧になるまで繰り返し解いたところ目に見えて成績が上がりました。駿台で浪人する人は是非丁寧にやってみてください。一応巻末に解答だけは乗っていますが、解説は毎回授業に出て自分でノートを取らないと手に入りません。クラスでぼっちで休んだ場合永遠に自分がその問題を解くことはできません。友達作ろう。ちゃんと授業出よう。なので多分メル〇リとかで買っても効果は薄いと思います。

【文系数学の良問プラチカ数1A2B】鳥山昌純/河合出版

数学を使う難関国立を受ける文系なら大体の人は知っていると思いますが、それでもいい本なので紹介します。注意するなら、二次試験の問題ばかりだと遠慮して秋ごろから手を付けると地獄を見ます。そうすると始まったセンター対策にも時間を取られ絶対に全部終わりません。全部終わらないとどうなるのでしょうか。人間はヤマを張り始めます。「確率は頻出だし、確率はやっておくか!」確率はその年8年ぶりに出ませんでした。「ベクトルはもう連続で出たし、出ねえな!やらなくてもいいだろ!」その年は問題の半分がベクトルでした。という僕の経験から、絶対に全分野やった方がいいです(よく考えると当たり前だな)。そのためには遅くとも夏の終わりには手を付け始めないと自分のものには出来ないと思います。しかし分からない数学の問題と向き合ってもつらくなるだけなので、その時までには基礎を固めておいた方が精神衛生上良いです。何はともあれ、早く始めることが重要です。

 

センター数学はとにかく過去問や模試の問題を解いて時間の感覚を掴むことが得策です。二次試験とは性質がかなり違うので慣れておく必要があります。本試験の直前(それこそ数日前)にもセットで解いておいた方が良いと思います。練習で上手くいっている感覚と本試験との連続性がなくなると僕みたいに20点ぐらい練習から落としかねません。

 

駿台の講習はオーソドックスに東大系の奴を取ったり地盤固めみたいのを取ったりもしました。自分にとって分かりやすいぞ!って思う先生を前期のうちに見つけてその人で一貫して講習も取ると、その人に似た問題への対処法が本番でも取れるような気がします。僕の場合M先生でした。名前が木属性っぽいって言えば分かると思います。

 

 

・国語

【漢文道場 入門から実践まで】土屋裕/Z会出版

漢文触れたての頃に始めました。最初に軽めの文法も教えてくれるし、実戦編はついて行ける程度に徐々に難しくなりつつ句形も学べるので読み終わるとセンターも二次も読めないということが大体なくなりました。ここからセンターや志望校の過去問を解いていけば十分合格点取れると思います。一冊で済むし安いというのが大きい。センター対策だけの人には少しオーバーワークかもしれません。

 

もともと得意だった科目なので参考書はほとんど買っていないです。現代文は現役のころ通っていた東進の林修の読み方とZ会の教室の読み方を自分の中でブレンドさせ、そこに駿台の長所も付け加えました。要するに我流です。参考書は一冊も買ってないです。古文は単語をなんかしらかの単語帳でしっかり覚えて過去問演習、ぐらいしかやった記憶が無いです……。

 

センター国語は漢字とかは別としてどの問にも必ずどこかにヒッカケが用意されています。過去問を演習してそれを時間内に見つける訓練が重要だとは思いますが、いかんせん今年は9割取れなかったので何も言えません。

 

駿台もほとんど講習を取りませんでした。通期の現代文/古文の授業や漢文Aのテキストの音読、漢文サブテキストの通読は結構役に立つのでオススメです。

 

 

・日本史

【読んで深める日本史実力強化書】塚原哲也/駿台文庫

東大とか、論述出る国立を日本史で受ける人は読んでおいた方がいいです。これも読む生徒のことをすごく考えて書かれた本だと思う(そういう仕掛けがいくつもある)。通史は終わったしセンター8割9割なら取れるけど、論述問題に向かうのに不安な人が多分世の中の受験生の10割ぐらい(要するにほぼ全員)だと思うんだけど、絶対そういう人たちに役立ちます。バラバラだった知識がこれを支柱としてスッと立ち上がっていく感覚。山川の教科書読んでもよく分かんなかったところがものの見事にこっちを読めば補完され分かる感覚。参考書を読んでいてこれほど気持ち良くなることはありませんでした。中途半端に日本史が出来るぐらいの人に一番おすすめしたいです(勿論とてもよく出来る人にもあんまり出来ない人にもかなり役立つとは思いますが)。「知っている」が「分かる」「書ける」にこれを読めば変わると思います。手薄になりがちな戦後史がかなり詳しく乗っているのもうれしい。分かり辛い部分がイメージの持ちやすいカタカナ語でビシッと説明されている部分なんか目から鱗です。最初ははじめのページからガーッと読みました。二回目はもう少し丁寧に読み、ちょっと飛ばしてしまった所や一回目では理解の浅かった部分を見つけたりしました。通読するとその時代の概観が掴めますし、政治と文化の繋がりとかを横断的に理解できます。三週目に分野ごとに(教科書の小見出しをいちいち政治史とか外交史とか手作業で振り分けて読んでいた僕にとってあらかじめ区分けされているのは本当にありがたかった)読んでみました。四周目も分野ごとでした。分野ごとにやると前後関係を嫌でも意識するので上手く知識が繋がります。後はパラパラ不安なところをめくったりもしたのでどこを何度読んだんだか自分でも分かりませんが、受験が終わった今でもまた何度でも読みたいと思えます。著者の塚原先生のオススメ通りちゃんと音読しましょう(最初黙読でいいやと思ったらかなり読み飛ばしていたので音読に切り替えた)。音読すると量が量なのでかなり時間がかかります。とはいえ、焦らずコツコツ読んだり、問題を解く時にこれを参照したりすれば、入試にちゃんと間に合うと思います。

【日本史講義 時代の特徴と展開】安藤達朗/駿台文庫

現役の時と浪人の時に一回ずつまとめて読みました。東大の頻出テーマというか、(勿論そのものが問われることもあるけれども)前提部分になるところが凝縮された一冊です。前書きみたいな部分は何言ってるんだか最初全然わからなかったけれど(今も完全に分かったとは思えない)、思っているより難解ではないので早めのうちに読んでおいた方がいいかもしれません。

 

もともと得意科目だったのでそんなに苦労はしませんでした。逆に日本史にばかりのめりこまないように注意しました。センター試験は山川の一問一答の問(文章の方)の方までよく覚えればそこそこの点数は取れます。答えを覚えるだけじゃ時代のヒッカケとか〇×の判定を行う問題(消去法が使えないアレ)が難しくなるかも。あと東進のは完全なオーバーワークだと思います。文化史は教科書を読んでおけば何とかなるのであとは過去問のヒッカケ選択肢のどこがヒッカケなのか上手く見分けられるよう演習を詰んで満点取れました。

 

駿台は授業に出れば演習と解答が二人の先生に教われるので結構満足していました。勿論通史もわかりやすかったです。一応直前にプレとかは取りました、が、問題の癖も結構大きいのでそれにばかり頼らないようにしました。(他の教科もですが)意外と過去問の中でテーマの使いまわしが多いので25年分赤本なり青本なりでやっておくのが大事だと思います。

 

 

・世界史

【世界史B一問一答】斎藤整/ナガセ

おすすめするまでもなく大体の人はこれを使っている気がします。分量は多いですが、星1コレベルの問題までみっちり覚えておけば東大の第三問やセンターで分からなくなることはまずないと思います。最初はページ右側の単語を覚えるだけの普通の使い方をしていました。次に、ページ全部を赤シートで隠しました。問の方も年代や関連語句が赤色で書いてあるため文章のほとんどが虫食い状態になりますがもう既にほとんどは見たことある文章なので大体覚えられます。単語だけでなくその単語がどう使われるのか、文章丸ごと覚えた方が一見コスパは悪そうですが圧倒的にお得です。論述で適切な語と結びつけられますし、センターでヒッカケを見抜く視点を増やすことに繋がります。僕はやっていませんが単語だけを残し後は赤シートでなく紙などで完全に隠して文章を言う「逆・一問一答」もおすすめしておきます。結果世界史もセンターは満点でした。ただこれは時間がかかるので、他の教科(特に地歴もう一つの選択)との兼ね合いは考慮した方がいいとは思います。

【実力をつける世界史100題】Z会出版

一問一答をやると知識を得て謎の自信が満ち溢れてきますが、所詮短い文の中での知識なのでそれだけで全体を見るのは難しいです。学校や予備校の通史の授業でそれは補えると思います(何もない場合、教科書とナビゲーターとかを使えばいいと思います)。もう少し長い文脈の中で知識をどう活かすかを知りたいときにこれは結構有益です。私大を世界史で受ける人は一問一答にすら載っていないけれど私大では狙われる問題も知れて一石二鳥ですし、一問一答で得た知識を書いてアウトプットにもなります(というか普通はそういう使われ方をするらしい)。100のテーマに沿ってリード分の穴埋めの短答もちょっとした論述も地図問題も色々答えていきますが、ほとんどの場合1ページまるまるリード文です。それを音読してしっかり理解すれば文脈も得られ論述に役立てられます。勿論これだけで完成する訳ではないのですが、色々美味しい教材です。

 

世界史は浪人してからはじめ、自信を持って挑めたとは最後まで結局言えない科目でした。もう少し山川の教科書をはじめのうちから丁寧に読んでおけばよかったかなあ、という後悔はあります。文脈のない知識は全部あっという間に消えるので、通史の授業プリントなり教科書なりを理解したうえでの一問一答、という使い方が正しい気がします。

 

駿台の通期の授業はそういう訳で初学の僕にはやや難しかった(浪人コースなので色々知っている前提の授業だった、予習すればなんとかなりはするけど)もののかなり役に立ちました。また夏期/冬期の講習はかなり取り、周辺地域史や西欧近現代史など(だいたいこんな感じの講座名です)手薄になりがちな部分をカバーできたのもありがたかったし、東大系の講習で丁寧に書き方や方法論を教えてくれるのも参考になりました(特に大論述)。

 

 

・理科基礎

【解決!センター化学基礎】金井明/Z会出版【解決!センター生物基礎】Z会出版

同シリーズのものなのでまとめて紹介します。センターに必要な知識は基本的にここに詰まっています。丁寧に解説されているうえテーマごとに問題も解けるのでこれを読むだけで8割9割は行くと思います。あとはアウトプットを積み重ねれば1ミス、2ミス程度には抑えられるかな。化学基礎はチェック&演習とかいう学校で配られた薄い冊子、生物基礎は河合塾のマーク式問題集、あと模試の問題(いかんせん新課程の過去問が少ない)で演習を重ねました。

 

駿台の授業には毎回出ていました。センター対策だからと授業を切る人も多かったんですが、12月になってから焦らないよう週一で授業に出てやっておくのは効果的です。

 

 

 

こんなもんかな?意外と少ない。勿論やった参考書はこれだけではありません。これの3倍以上はあると思います。が、色々な人にお勧めするものとなると分量的に紹介するのはこれぐらいが限界です。結局一番いいのは、志望校の試験に自分が足りないものを埋めてくれる役割を持ったものの中から、本屋で立ち読みして自分に合っているものを探すことだと思います。あと買い過ぎない方がいいです。おカネもかかるしどうせ大体はやらずに終わってしまうし、何より持ち運ぶ時に物が多すぎると肩が破壊されます。毎日の参考書運搬で悪化した僕の肩こりは未だに治っていません。そんなわけで温泉旅行に出ます。所謂湯治ですね。いよいよ旅行記がつけられます。お楽しみに。

 

以上。